[ご挨拶]



[健康&ビオ]



[補助食品]


[生活単語帳]



[アトリエ]



[旅行記]



[これはなんでしょう?]



[隅っこ]



[ワイン空間]

+[2003年のワイン]
+[2003年
  ボージョレーヌーヴォー]
+[1953年のワイン]
+[ニコラジョリィ
  ブルギニョン講演]


[ご連絡はこちら]



[ワイン空間]


2003年のワイン

 今年は春から洪水、雹、干魃(かんばつ)等の被害が相次ぎ、更に、夏の猛暑のせいで、平年より一ヶ月も早い収穫、という異常な年となりました。ブドウの凝縮度が高く、「当たり年」になるのではないか、との期待も持たれていますが、さてどうでしょう。
 マコン地区でBIO(有機無農薬)栽培をしている知り合いの生産者にこの夏の話を聞いてみました。畑の気温は60℃まで上がり、雨不足の影響も出て、日の当たっている部分は干しブドウのようになり、日陰の部分はうまく熟さない、という状態になったそうです。その為、熟したブドウだけを摘むという作業を、何度も繰り返し、普段の何倍も時間をかけて収穫しました。その甲斐がありとても良いワインが出来そうだ、との事でした。そんな中、Vieille vigne[ヴィエイユ・ヴィーニュ](20年以上のブドウの木)は若い木に比べ干害が少なかったそうです。
 シャブリ地区のBIO栽培の生産者にも聞いてみました。こちらは春の雹、霜の被害の方が重大だったそうです。干害については、BIOの木は根を深く張り、地中深くの水を吸収することができるので、問題は無かったとの事でした。
 さて、11月の第3木曜日はボージョレーヌーヴォーの解禁日です。ボージョレーヌーヴォーも今年は出来が良さそうだ、と囁かれていますが、我が家では、畑の立地条件と生産者によって差が出るのではないかと話しています。
 私達はここ数年、ボージョレーヌーヴォー解禁日には、パッシー市場の近くにある小さい酒屋「Caves de Passy」(3 rue Duban) に行っています。近所の人が集まり、店から振舞われたソーセージとパンを勝手に切って勧め合い、とても楽しい雰囲気です。
 この酒屋のご主人は、ワインの選び方が抜群なので、常連達は「今晩○○○を食べるんだけど、合うワインを選んでね」という具合に、彼の感覚を信じて買って行きます。
 ボージョレーヌーヴォーも、有名メーカーのものからBIO(有機無農薬)のブドウから作られたものまで、8種類程選び店に並べます。私と夫にはその中から、私達好みの物だけを勧めてくれますが、やはりBIOのものは素直で良いです。
 しかし実の所、私達は新酒より古いワインの方が好きなので、普段は少なくとも2〜3年経っているもの、時には数十年前の物を飲んでいます。どんなワインでも古くなれば美味しくなるか、というとそんな事は無く、よほどしっかりしたワインでないと長持ちはしません。
 ボージョレー地区のものは、一般に早飲みワインなのですが、私達は「Moulin à Vent ムーランナヴォン」の1947年を一回、60年代を数回飲んだ事があります。それは、とてもガメイ(ブドウの品種)から作られたワインとは思えない、素晴らしい熟成をした、美味しいワインでした。
 さて、2003年のワインは、どんな風に変身して行くのでしょう。毎年楽しみが増える一方です。
(写真は、今年の春に飲んだMoulin à Vent 1964年の瓶です。)

〔注意〕ボージョレーヌーヴォーは、長く置けないワインです。遅くとも翌年の2〜3月までには飲み切るようにした方が良いでしょう。

2003/11 Yukie


戻る










Copyright © 2003 atelier-Y, all rights reserved.
このサイトの文章および画像を無断転載することを禁じます。

InternetExplorer6.0,Netscape6.2,mozilla1.0,Opera6.01,7.01で動作確認しています。
This site is made by Atusi Watanabe 2003.