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Fête du Millésime 1953
[フェットゥ デュ ミレズィム ミルヌフソンサンカントゥトロワ]
1953年産ワインの祭典


Ch. Gilette Sec Cuvée Spéciale 1953
[シャトー ジレットゥ セック キュヴェ スペシャル 1953]
 ソーテルヌは甘口ワインだが、これは辛口。香りはソーテルヌ系統の甘い(セミヨン種とソーヴィニヨン種)ものだが、味は全く甘くない。しっかりとした酸が残っていて、まだまだ元気。自分と同じ年のワインがこんなに元気なのは嬉しい。

Bâtard-Montrachet 1953 Loiseau
[バタール−モンラッシェ 1953 ロワゾー]
 かなりマデラ酒のようになっているが、美味しい。古いワインを飲み慣れていない人にとっては不思議な味だろうが、私達にとっては、楽しい味。シャルドネが熟成するとこうなるという、見本のようなワイン。


Bourgogne Rouge 1953 Henri Boillot
[ブルゴーニュ ルージュ 1953 アンリ ボワイヨ]
 村名も無いただの「ブルゴーニュ」なのに、サクランボの香りが残っていて、まだしっかりと飲めるのには驚いた。非常に優しく、女性的なワインとなっている。

Moulin-à-Vent 1953
[ムーラン ナ ヴォン 1953]
 色も濃く、香りも素晴らしく、味も見事! ムーラン・ナ・ヴォンは本当に長熟ワインだ。50年経っているのに、今が飲み頃といえる。熟成したガメイは官能的なピノに似てくる。ワインは料理との相性を楽しむべきものだが、これはワインだけで飲んでもうっとりとするほど美味しい。

Volnay 1953 Henri Boillot
[ヴォルネイ 1953 アンリ ボワイヨ]
 元来ヴォルネイは女性的なワインだが、角が取れてしなやかになり、和服の貴婦人のような感がある。飲みこむと、身体に染み込んでいくような爽快感が残る。

Pommard 1953 Henri Boillot
[ポマール 1953 アンリ ボワイヨ]
 男性的なワインで、往往にして熟成に20年以上かかる事もある。さすがに50年経つと荒荒しさも無くなり、柔らかさが出ている。しかし、力は衰えていないので、強いソースの肉料理と素晴らしい相性を見せた。やはりワインは何とか辛抱して熟成させて、飲み頃になってから飲みたいものだ。
 フランス人はよく、自分の「孫」のためにと言って、質の良いワインを買ってストックするが、その気持ちがよく分かる。しかし……やはり自分でも飲みたいから、既に熟成したワインを探すしかないだろう。フランスではそれが可能なのが嬉しい。




2003/11/22 Kiyo


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