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旅行記 シャンパン編 その前に
私が大好きなフランス語にSurprise[シュルプリーズ]という言葉があります。−Bonne surprise[ボンヌ・シュルプリーズ]思いがけない贈り物・喜び −Mauvaise surprise[モーヴェーズ・シュルプリーズ]思いもよらない突然の悪い事(雨、スト、車の故障etc) 今回の旅行はBonne surpriseの為に特別企画したものです。 旅行記 シャンパン編 その@
私達夫婦は、Bonne surprise[ボンヌ・シュルプリーズ]が大好きです。お互いの誕生日にはいつも何か企てています。私の誕生日の時は、レストランに行こうと出掛けようとしたその瞬間、「ピンポーン」「ぞろぞろ」友人達がお料理を持って集まってくれたのです。 さて次は9月で50回目の誕生日を迎える夫に、何か面白い贈り物を考えなくてはなりません。そんなある日、札幌でソムリエをしている池田さんから「9月中旬にフランスに行くのですが、週末一緒にランスに行きませんか?」とのメールが来たのです。夫が大好きなシャンパンの町、ランス。私の頭はフル回転を始めました。 ランスにはすでに数回行ってますが、二人の意見はすぐにまとまり、行く事に決定。池田さんはパリからの日帰りですが、私達は1泊する事にしました。 私は2日目の昼食を夫へのプレゼントとすることに決め、レストランを選び、計画を練り、気分は「スパイ大作戦」。 ホテルに荷物を置き、まずはノートルダム大聖堂へ。フランス国王の戴冠聖堂として有名ですが、1211年から数百年かかって建てられたゴシック様式の聖堂は、何と言ってもその姿が美しく、彫刻等も素晴らしいのです。全長139メートルの堂内の一番奥には、シャガールのステンドグラスが嵌め込まれています。聖堂の中をゆっくり一周。 午前中は目的も無く街を散歩しました。古い建物がたくさん残っていますが、「今でもみんな使っているのですね」と池田さんは驚いていました。(こういう驚きはSurpriseとは言いません。) 昼食は、私達が一度試してみたかったレストランLa Vigneraie[ラ・ヴィニュレ]。小ぢんまりとした明るい、感じの良いレストランです。お料理も手頃な値段で美味しく、シャンパンも店のソムリエ(写真左。右は池田氏)の的確なアドヴァイスのお陰で、こちらの好みにピッタリの物を飲む事が出来ました。 夫はこんな時「パリではあまり出回っていない、小さい作り手の、こんなタイプの……」と細かい注文を出し、ソムリエと話し合って決めます。この日のシャンパンは、GODME Père et Fils Premier Cru、Pol Roger Brut '95の2本でした。 116段の階段を下りると地下30メートルの地下蔵に着きます。ここは2000年前に掘られた白亜(石灰岩の一種)の採掘跡です。全長18kmにも渡るこの地下蔵には、2500万本ものシャンパンが寝ているそうです。 地上に戻り、素晴らしい部屋に案内され、次は試飲です。3人の為に用意された瓶は2本。1本目はポメリーの定番シャンパン「Brut Royal」。辛口の美味しい安定したシャンパンです。そして2本目は、「Cuvée Louise '89」。このシャンパンは特別な畑のブドウから、しかも出来の良い年のみに作られる、最高のシャンパンなのです。口に入れると、まずきめの細かい泡が心地良くはじけ、味にも広がりがあり、上品で力強さもある、とても美味しいシャンパンです。滅多に飲めない物を…… こんなBonne Surpriseがあるなんて思ってもいませんでした。池田さんに感謝。 しかし、日帰りの池田さんの列車の時間が迫っています。グラスに残っているシャンパンを急いで飲み干し、駅へ向いました。タクシーから飛び降り、走ってホームへ。出発2分前に到着し、ギリギリセーフ。走り出す列車を見送りほっとしました。 ホテルに戻り一服していると、もう夕食の時間です。まだお腹が空かないと出渋る夫をどうにか説得し出発。実はこの夕食にも驚きが隠されているのです。数年前に来た思い出のイタリアンレストランへ。 中に入るとそこに友人夫妻がいるではありませんか。私が誘ったのですが。夫は目を丸くし、今日メインのBonne Surprise!!! 楽しい1日の終わりを飾りました。 《池田さんは、札幌のロビンソン百貨店地下2階にある、「グランヴァンセラー」のソムリエ・マネージャーです。》 戻る 前ページ 次ページ |