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旅行記 南フランス編 その@


  春の休暇 Vacances de Pâques [ヴァカンス ドゥ パック]は、南フランスに行って来ました。友人がいると言う事もあり、10回以上も行っている大好きな所です。実は昨年の秋にも行き、とても良いホテルに巡り会い、同じ道を辿りました。(写真は、秋・春の良いものを使っています)

 南フランスに向かうTGVはリヨン駅Paris Gare de Lyon[パリ・ギャール・ドゥ・リヨン]から出発します。今回はぎりぎりになってから旅行を決めたので、格安チケット(早割)はありませんでしたが、1等車が2等車の価格で乗れるサービスチケットがみつかり、ゆったりした気分で往復することができました。
 iDTGVと言う全席インターネット予約のみ、チケットは各自プリント、ホームの入り口でバーコードによる改札、という新しいタイプのもので、ホームにはピッとやった人しか入れません。ピッとやったかどうか分らない犬は結構いましたが……(ご主人様と一緒)

 15時20分出発、予定より少し遅れ18時35分Marseille St Charles[マルセイユ サン シャルル]駅に到着。そこからタクシーでCassis[カシスもしくはカッシー]まで。
 カシスはマルセイユから東南東に30Kmの小さな港町で、東側にはカナイユ岬Cap Canaille[カップ・カナイユ]がそそり立ち、港には中・小の船やヨットが繋留されています。
 お気に入りのホテルLe Golfeは港に面し、港とカナイユ岬が一望できます。部屋は狭く割高ですが、パジャマ姿でいつでもこの景色を楽しめるのですから、文句は言えません。
 港に沿った道は、早朝以外は歩行者天国になり、レストランやカフェ、商店が並び賑わっています。内陸に延びる道は全て坂道で趣があり、窓辺に洗濯物が干してある風景は、まさに「地中海の街」です。
 夕日がきれいな港をブラブラし、レストラン探し。狭い街ですし前回も随分歩き回ったので、ここのレストランは全て知っている、と思いきや、入り組んだ坂道に見覚えのないイタリアレストランが。混み合っていましたが、席が取れたのでここに決定。このレストランの話は、夫が日記に書いたものを転載させてもらいます。
〜*〜 〜×〜 〜*〜 〜×〜 〜*〜
ピエ〜トロ〜!
 南仏旅行から帰ってきました。天気も良くて最高でしたが、面白い体験もありました。傑作なのはCassisのイタリアレストラン。黒板に本日のパスタの種類が結構書いてあり、雰囲気も良かったので入りました。時間は午後7時45分。
 まずCassisの白ワインを1本頼み、メニューの来るのを待ちます……が、メニュー(つまり例の黒板)が来たのが30分後。この程度ではめげない我々は、のんびりとワインを飲みながらメニュー選び。この間隣にいた若いカップルは、とっくの前に前菜を食べ終わって、メイン待ち。
 注文を取りに来たのはさらに30分後、入店後1時間経っていました。私たちの前菜が来て、それが終わる頃隣のメインが来ました……が、彼女の頼んだパスタが違っていたようで、男性が持っていって抗議していました。
 その間、反対側にも8時30分頃カップルが入りましたが、彼らの注文は9時30分頃取りに来ていました。その頃私たちは前菜を食べ終わり、メイン待ちです。ここまで2時間ほどかかっています。そして10時頃、シェフ(兼パトロンのようです)がトイレ横の棚を探りながら「パスタが無い!」と叫んでいました。
 女性が我々の所へやってきて「申し訳ありませんが、パスタがなくなったのでメインは作れません。」とのたまう。唖然として、言葉が無い我々。数分後、気を取り直して、何でもいいから食べられる物は無いかと聞こうと思っている所へ、パトロン(後でピエトロという名前だと判明!)の息子と思しき青年が、パスタの袋を持ってきました。どこかから借りてきたのか……
 慌てて飛んでくる女性。「すいません、パスタが届いたのでメインができます。あなたたちの辛抱強さに感謝してグラスワインをどうぞ。」と、とっくに1本空にして途方に暮れていた我々に、白ワインを2杯サービス。メインが来たのは10時30分。食事を終わったのが11時。星つきレストラン並の時間です。
 会計を頼んだら、何とメインが一つただになっていました。「あなたたちは本当に優しく、辛抱強かったので、サービスです。」との事。フランスのレストランで、メインをサービスされたのは、23年間で始めて……です。
 これでも我々が怒らなかったのは、サービスの女性のあっけらかんとした明るさと、仕事が滞っているのに、ちょこちょこ客席に来て大声で話している、いかにもイタリア人(失礼!)のピエトロの底抜けの明るさのせいでした。満席だったし、どこの席でも同じリズム? でサービスされていたのに、誰も怒っていません。しかし、あれでお店が成り立つのかしら?
 南仏バカンス一日目のハプニングでした。
(PS)我々の後ろに10時30分頃来た人たちには、「強制的」にリゾットを出していました。 (K.I.)
〜*〜 〜×〜 〜*〜 〜×〜 〜*〜
 私たちは、いつまで経っても注文を取りに来ないお隣の人たちの心配をしていましたが、あちらもいつまで経ってもメインの来ない、こちらの心配をしていてくれたようです。顔を見合わせては文句を言い合い、ではなく、笑ってしまい。とにかく笑いすぎて疲れた一夜でした。
 料理の事が全く書かれていませんでしたが、全てに自然な味で嫌みが無く、悔しいかな私好みであった事を付け加えておきます。

 翌朝、日の出前に目が覚め窓辺に行くと、カナイユ岬は霧に包まれ、静かな港からポツリポツリと小さな漁船が出て行きます。

 今日も晴天。日が高くなりノコノコ散歩にでかけると、港の外側にある砂浜ではすでに甲羅干しをしている人がいます(実は腹干し)。まだ結構寒いのに泳いでいる人も…… 地中海では当たり前の風景ですが。

 防波堤を進むと、灯台がありその下がベンチになっています。そこに座りボ〜っとしていると、目の前は水平線。まさに命の洗濯という感じです。またここは、港への出入り口でもあります。

 カシスの面白さは海だけではありません。ハイキングコースも結構あり、カランク[入り江]の岩場でのクライミングは世界的に有名です。
 昔旅行した時に、カナイユ岬の崖の上まで行きましたが、柵もなく怖いの何の。しかし、それは絶景でした。

 私たちは、ここで一度は必ず食べる料理があります。スープ・ドゥ・ロッシュという魚のスープです。一般にはスープ・ドゥ・ポワッソンなのですが、地中海で獲れる雑魚だけを使ったのがスープ・ドゥ・ロッシュ。このスープを出すレストランは少なく、今回はカシス最終日のお昼に、いつものレストランLa Poissonnerie Laurent[ラ・ポワッソヌリー・ローラン]で頂きました。

(南仏の魚屋に並ぶスープ・ドゥ・ロッシュ用の雑魚。)

つづく



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